アコム株式会社への消滅時効の援用について

アコム株式会社

アコム株式会社は、アイフル、レイク、プロミスなどと並ぶ大手消費者金融のひとつであり、業界最大手ともいえる規模を誇る会社です。

UFJ銀行グループに属しており、UFJグループの消費者金融部門を担っています。

和解について

アコムは、アコム自身による貸付はもちろん、多くの銀行の保証会社として、代位弁済した債務（求償権）をもつことも多いです。

• UFJ銀行
• UFJニコス
• じぶん銀行
• スルガ銀行
• 各種地方銀行（青森銀行・山形銀行・伊予銀行・長崎銀行　など）

業界最大手なので利用者も非常に多く、相談者の９割近くがアコムへの借金を抱えている状態と言ってもいいほどです。しかし一方で「和解交渉」という点で考えると、大手の消費者金融の中ではトップレベルに和解条件が厳しい会社の１つです。

数年前、平成２８年～２９年頃までは60回～80回の分割回数も可能でしたが、最近では長くても36～48回分割でしか受けてくれません。

アコムは取引期間の長短、返済実績を非常に重視してくる会社で、返済が数回しかないと一括あるいは頭金、または1年分割までなどと言われることもあります。

しかし交渉は比較的柔軟に対応してくれるので、しっかりと理由を伝えて交渉すれば大きな問題はありません。スライド対応も可能です。

訴訟

訴訟が特段早いというわけではないが、大手だけあって訴訟案件も多いです。複雑な案件では弁護士へ委託することもあります。

以前は、通常の案件か訴訟に入った案件かで扱いが大きく変わり、訴訟案件となると和解条件が一気に厳しくなるということもありました。そのため、訴訟予告が来た段階で優先的に和解交渉を進めることもありました。

現在では、全ての案件において一律に和解条件が厳しくなっているため、訴訟案件だからという理由だけで扱いが大きく変わることはないようです。

過払い

件数は少ないものの、「出る時は出る」イメージです。

中には数百万円という高額の過払い金が出ることもあります。グリーン司法書士法人で近年に取り扱った中では、平成２年から継続的に取引があった案件で、４８０万円の返還で合意したものがあります（令和２年）。

その他、10万円前後の過払い案件が数件あります。

事務対応

和解を大量に処理しているのでベテランが多く、聞くべきことはしっかり聞いてきます。

ただし、担当者によっては細かすぎるところまで聞いてくる印象があります（再和解案件における、別事務所からの返金はないか等）。